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経絡の測定(4)AMICAの原理と、他機器との比較を説明しています。■ ラジオニクスの疑問点 = 波動、EAVについて 波動やEAVと呼ばれる機器は、内容としてはラジオニクスと呼ばれる測定器そのものだと言われています。 (『ラジオニクス』、『波動』の二つのキーワードで検索すれば、たくさんのHPが見つかります。) アメリカの内科医アルパート・エイブラムス(Dr.Albert Abrams 1863〜1924)によって提案された打診練習用パッドが、いかにして拡大解釈を繰り返し、ラジオニクスとして商品化され、 Scientific American 誌のキャンペーンによってFDA(合衆国食品衛生局)から医療分野での使用を禁じられたか、さらに言えば、英国ではその製造さえもが禁止されるに至ったかについては、多くのHPが解説しています。 FDAは、1951年にラジオニクスの提唱者を投獄した際、『電気回路としては何の意味も持たない』と断罪しました。 電気工学科を卒業した私の目からみても、ラジオニクスの中で生体に電圧を加えて測定するモデルは、直流電圧を加えた際の電流量の変化率を測っているだけの機器です。生理学的な意味は感情(緊張)の一時的な変化(皮脂腺反射)を見ている、ということになるでしょう。ウソ発見器と大差はありません。 データは安定しないでしょうから、再現性は望めないでしょう。その時々で結果が違う、占いのような結果になると思います。 (ラジオニクスには、さまざまな派生商品があります。例えば、健康者のエネルギーを患者に転送する、といった類の商品については、FDAの言うように電気回路としての意味を見出せないので、ここではあえて触れません。) 私には、感情(緊張)の一時的な変化(皮脂腺反射=ウソ発見器)で健康状態は測れないと思います。 仮に健康状態が測れたとしても、波動と称される微細なエネルギーとの間にどのような因果関係があるか、そもそも、波動という言葉は何をさしているのか、物理的にみて妥当な説明ができなければ、結局は意味をなさないと思うのですが、これをお読みの皆さまはいかがでしょうか? 一方、EAV(Electronic Acupuncuture according to Dr.Voll =『フォル博士による電気鍼』)というシステムは、ドイツの伝統医学ホメオパシー(毒物などを数万倍に希釈して服用すると薬になるという考え方)と、経絡の電気的測定を結び付けたような内容になっています。 希釈した毒物=レメディー(医薬品扱いではないようです)を処方するために、電気的な測定を行うわけですが、測定方法は上に挙げた波動とほぼ同じです。 説明書を読むと、『Vollはさまざまな実験の結果、先がとがった真鍮(しんちゅう)で測定すると良いと判断した』と書いていますが、とがった電極では測定自体が刺激になってしまいますし、再現性も乏しいでしょう。 さらに言えば、電気生理学的な測定で一般的に用いられる銀-塩化銀電極などの不分極電極(AMICA もこの電極を用いて安定したデータを得ています)のノウハウからみると、真鍮(しんちゅう)を用いること自体、理解に苦しむものです。 電気工学について学部卒程度の知識があれば当然思いつく疑問ですし、それ以上のレベルと言うには、機器自体が単純すぎると思います。 果たして、このような測定機器で安定したデータが得られるのか?データからレメディを処方する判断方法はどのようなものか?その根拠となるデータはどのように解析したのか?(単に何万件のデータを元にした、という雑な表現ではなく)を、説明していただけないものか…と思っています。 波動という言葉を用いて診断や処方を提案し、医療や健康という重要な事柄に関わるのであれば、波動という言葉が何を指し示すのか、説明する努力をして欲しいと、意地悪ではなく、真剣に願っています。 波動とEAVについて、私なりに疑問点をまとめてみました。 ■ まとめとして 波動やEAVの、『波動と呼ばれるエネルギーがあるのだ。それで全てが説明できるのだが、それが何かは説明できない。現代の医学では解明できないものなのだ。』といった論調は、『波動』という言葉を『気』に置き換えれば、そのまま伝統医学が抱えている問題そのものになります。 『気』や『波動』』という言葉を用いて、何かを説明しようとしたのでしょう。 しかし実際には、『気』や『波動』という言葉を用いればあとは説明など必要ないのだ、といった本末転倒に陥っているかのようです。 そして、こうした『説明や解明の放棄』こそが問題なのです。 『分からんままだが全てが分かる。だからありがたい。分からんままで大丈夫。』 そんな代替医療へのアプローチは、もう止めにするべきだと考えています。 『分かるところから、きちんと検証し、責任ある態度で医療に臨む。』 そんな代替医療を目指していきたいと思っています。 (2004年10月14日) ■ 参考文献 『はりきゅう理論』 医道の日本社 社団法人・東洋療法学校協会 『鍼とツボの科学』 講談社 神川喜代男 『鍼灸への招待 歴史と科学』 裳華房 高島文一・川俣順一 『医道の日本 2004年9月号』 医道の日本社 『AMIによる神経と経絡の研究』 宗教心理出版 本山博 『東洋医学 気の流れの測定・診断と治療』 宗教心理出版 本山博 『電気鍼治療法 電気的刺激療法のすべて』 エンタプライズ 清水完治 『陰陽五行説 その発生と展開』 薬事時報社 根本光人・根本幸夫 前へ 次へ (1) (2) (3) (4) 経絡の虚実 測定と判定 鍼灸・漢方・東洋医学の「証判定」 |
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