実している経絡

実とは何か?

虚の経絡と同様に、皮膚の測定から、実という状態も(少なくとも)二つに分けられます。一つは、真皮の水分が過剰になってしまうこと、もう一つは、真皮の水分のイオンが過剰になることです。

イオンの過剰=発熱、興奮

脱水症状には、二つの種類があります。
一つは、激しい運動時にイオン(おもにナトリウムイオン)が失われることで起こる低張性脱水で、冷感や機能的かが起こります。
もう一つは、水分だけが失われて、イオンが過剰になる高張性脱水で、発熱し興奮状態になります。
実際に井穴の皮膚を測り、イオンが過剰と思われる場合は、関連する経絡に硬結・圧痛がみられ、鍼による治療で改善する例を多くみます。
例を挙げると、トリガーポイントの研究で、6%の食塩水を0.1〜0.3ml注射したら関連痛が発生した、という実験がありました。トリガーポイントも、実といわれる機能後進の一例と考えられると思います。

イオン過剰で水分が集まる

そして、イオンが過剰になると、中和するため、水分も集まると考えられます。
炎症(発赤、発熱、疼痛)が起こっている部位では、血管の浸透性が高まり、血管の外側に水分が多く流れ出るようになります。
他にも、急に筋肉を動かすと、乳酸を代謝するために局所的に水分が過剰になる、遅発性筋肉痛も同様だと考えられます。
新陳代謝促進のために、水分が多くなっているのでしょう。

僅かな差を探し出す

もちろん、こうした反応が顕著であれば、測定などせずとも、経絡に沿って虚実(反応)を探し出せます。
しかし、慢性症状のように、著しくはないが、継続した異常では、炎症ほどには強い反応が出ていない場合があります。
患者さんを前に、反応が著しいものではないため、はっきりしない、どうしようか…と悩むことは多いと思います。
そうしたとき、数値化された測定データがあると、自信を持って診察できると感じています。
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